ジョーカーの資産運用ブログ

米国株・資産運用・家計を中心に書いていきます

【ADS】アライアンス・データ・システムズを購入

久しぶりに株式を購入しました。

ジョーカーは株式以外にも債券、金にも投資しています。今後は株式やREITといった期待リターンが高い資産に組み替えていく予定です。今回はアライアンス・データ・システムズ(ティッカー:ADS)を購入しました。

 

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https://www.alliancedata.com/

アライアンス・データ・システムズ(ADS)とは

 

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アライアンス・データ・システムズ(ADS)はデータを活用したマーケティングツールを提供する企業です。購買データを分析してネット広告やメール、郵便、SNS等の様々な手法で販売促進を行います。

大きく3つのセグメントに分かれています。

  • クレジットカード事業
  • ポイント制やマイレージなどの顧客ロイヤリティプログラム「LoyaltyOne」
  • 広告代理店「EPSILON」

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https://investor.alliancedata.com/static-files/e1fcafa0-68f0-42c1-8c23-008fa17cf585より

 

2017年のデータですが、売上の半分はカード事業です。3割が広告代理店、残りがポイントプラグラムのロイヤリティワンになります。

営業エリアとしては9割が北米です。残りは欧州ですが、北米経済の影響を大きく受けることになります。

 

カード事業

アライアンス・データ・システムズの顧客は家具小売りのIKEAやドラッグストアチェーンのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(ティッカー:WBA)がアライアンス・データ・システムズのカードを利用しています。

4,000万人のユーザーを抱えており、約160のプライベートブランドのクレジットカードを管理しています。これらの購買データを分析してパーソナライズされた広告をユーザーに提供することで顧客企業の売上に貢献するサービスを行っています。

 

ロイヤリティワン

ロイヤリティワンは、地元の薬局、ガソリンスタンドなどの重要な小売業者を1つのロイヤルティプログラムにまとめて、消費者が毎日の購入に対してポイントを獲得できるようなシステムです。日本で言えば「Tポイント」みたいな感じです。カナダの世帯の約66%がアライアンス・データ・システムズのプログラムに参加しており、カナダで最も影響力のあるブランドの1つに選ばれています

 

 広告代理店事業

広告代理店事業は今期中に売却する予定です。最終段階に入っており売却した資金で債務の削減と自社株買いを行う予定です。

 

 

過去10年間の業績推移

 

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売上・利益ともに綺麗な右肩上がりです。リーマンショック時に若干減収となりましたがすぐに回復しています。

 

 

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キャッシュフローをみても右肩上がりです。

 

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株式数は長期的に減少しています。また2016年から配当を行っており株主還元に積極的な企業だと言えます。

 

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ROEが高くバフェットが好みそうな企業です。


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2018年の業績も発表しています、売上は1%の増収。EPSは24%の増加となっています。

 

株価チャートと冴えない株価の理由

①カード損失率の上昇

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このチャート見たら購入する気なくなりますね。アライアンス・データ・システムズは業績は好調ですが、マーケットの評価は辛口です。

クレジットカード事業は金融事業です。消費者の支払いをアライアンス・データ・システムズが立て替えます。消費者が支払えなければアライアンス・データ・システムズは損失となります。この損失率が最近上がっています。2019年1月の損失率は5.8%(1年前は5.5%)と増加しています。リーマンショック時の2008年から2011年は8%よりは低いですが、増加傾向にあるということは利益を圧迫します。これが最近のアライアンス・データ・システムズ株価低迷の理由です。

 

アライアンス・データ・システムズだけでなく他のクレジットカード事業者の損失率も高まっています。好調な米国経済に迫る影という感じです。ちなみにアライアンス・データ・システムズの損失率は同業と比べて高めです。これは当社のカードを利用している顧客層に理由があります。当社が得意な顧客は若者が好きな小売り店が多いです。従って、当社のカードを利用する層も若者が多くなります。若者は購買意欲も高いですが、お金がないため損失率も高くなるのです。

 

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下の図はクレジットカード事業者のポジショニングを示した図です。縦軸はカード売上、横軸はアクティブユーザーです。円の大きさはプライベートブランドカードのシェアを示しています。

アライアンス・データ・システムズはアクティブユーザーの数に比べて売上が小さいです。これはカード利用者の一人当たり利用額が小さく(汎用クレジットカード比べプADSのカードは利用額が小さくなる)、カード債権が分散されていることを示します。

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②2019年の成長鈍化

過去10年間は右肩上がりで業績を伸ばしてきましたが、今年の予想は低成長を見込んでいます。理由はクレジットカードの債権の一部を売却するからです。カード事業自体は過去7年間で年率18%の成長を示しています。しかし、カード債券売却により当然アライアンス・データ・システムズの将来の売上は減少します。この影響でガイダンスは市場予想を下回りました。これが売られた理由です。

ジョーカーはカード債権売却による今期の成長鈍化は一過性要因だと考えています。当社のカードユーザー自体は増加傾向にあり、売却分の減少は来期以降に取り戻せると思います。

 

 

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<2019年ガイダンス>

売上高81億ドル (2018年 80.7億ドル)

コアEPS22ドル  (2018年 22.72ドル)

 

 

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アライアンス・データ・システムの成長機会

 

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米国の決済市場の推移です。クレジットカードは7%成長です。

 

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プライベートブランド及び銀行カードも成長が見込まれます。

 

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アライアンス・データ・システムのカード市場は500億ドルと見積もっています。