昨日はバフェットのポートフォリオを見ていきました。
本日は多様化ポートフィリオの参考にしたいレイ・ダリオのポートフォリオを見たいと思います。
バフェットの投資対象は基本的に株式ですが、レイ・ダリオは債券、金等様々な資産へ投資しています。
上位10位の銘柄
レイ・ダリオは新興国に対して強気です。VWO、IEMG、EEMは新興国に対して低コストで幅広く投資できるETFです。最強のヘッジファンドがETFを活用しているのはいいですね。個人投資家が参考にしやすいです。
ちなみに新興国株式ETFがポートフィリオの3割弱とかなりの割合を占めます。
気になる銘柄としては韓国の株式に一括で投資できるEWYが増加しているところです。
レイ・ダリオは韓国株式に対して楽観的なのでしょうか。はたまた上記ETFでは韓国の比率が低くなってしまうので調整のための追加なのでしょうか。
ちなみにEWYの20%超はサムスンです。かなり景気に敏感する銘柄だと思われます。
iShares MSCI South Korea Capped ETF (EWY) Top Portfolio Holdingsより
米国株についてはS&P500連動のETFであるSPYを減少させていますが、同じくS&P500連動のIVVを増加させています。基本的に中立でしょう。
金(GLD)は変動なし。
債券については長期米国債のTLTを減少させているため、長期金利上昇を懸念しているものと考えられます。またハイ・イールド債(HYG)から適格社債(LQD)にシフトさせていることから信用リスクにも慎重になっているものと考えられます。
11位から20位までの銘柄
上位16銘柄がETFです。約7割がETFでの構成で、残りが個別銘柄となっています。
新興国債券(EMB)は減少しています。新興国市場に対しては債券よりい株式で運用しています。米国外の株式であるEFA、VEA、IEFAは変わらずです。ポートフォリオに占める割合お小さいですね。
アライアンス・データ・システムズ(ADS)について
個別銘柄で上位となったアライアンス・データ・システムズ(ADS)です。ジョーカーも知らなかった銘柄ですがかなり優良企業だと分かりました。
ADSは創業1996年、2001年に上場した企業です。ポイント制やマイレージなどの顧客ロイヤリティプログラム等のマーケティングツールを提供している企業です。また収入半分はクレジットカード事業でありクレジットカードの債権を保有しています。
ADSはS&P500にも選ばれている企業です。
売上、利益ともに右肩上がりです。リーマンショック時にも黒字をしっかり確保しています。
1株当たり利益、CF、配当推移も右肩上がりのいい形です。2016年から配当を開始しています。株式数も近年減少しており自社株買いいよる株主還元も積極的です。
営業CF、FCFも右肩上がりです。営業CFに占める投資CFの比率も低く、継続的な投資が必要でない企業だと分かります。
ROEは高水準を維持しています。ROICが低いのが気になります。
2018年通期も発表されています。
Alliance Data Reports Full-Year 2018 Results | Alliance Data Systemsより
売上高は7,719Mドルから7,791Mドルと1%の増収です。増収率が下がっています。EPSは14.1ドルから17.49ドルと24%増加となっています。
2019年のガイダンスが予想を下回り最近の株価は冴えません。これはクレジットカードのポートフォリオを売却するため2019年の収入が減少することが要因です。これは一過性要因であり投資タイミングとしてはいいかもしれません。