- 不動産(リート)を組み入れてポートフィリオ全体のリスクを低減させる
- IYRとRWRのリターンは同水準。コストで優位なRWRをすすめたい
- 不動産(リート)はS&P500をアウトパフォームしている
- 暴落時にS&P500よりも下落するリスクがある
米国の不動産へ投資する方法として有力な方法は不動産(リート)ETFを活用することです。
本日は不動産(リート)ETFとしてIYRとRWRを紹介します。
ポートフォリオに組み入れたい不動産(リート)
そもそもなぜ不動産へ投資する必要があるのか。この理由はポートフォリオに組み入れることで全体のリスクを抑えることができるからです。
株式と不動産(リート)は相関は高いですが異なる資産クラスであることから異なる動きをします。
大学基金もオルタナティブ投資として不動産へ投資を行っています。
日本の個人投資家が海外の不動産へ直接投資することはかなりハードルが高いと思うので現実的にはリートを利用することになります。
IYRとRWRについて
この2つのETFが国内の証券会社から購入可能な不動産(リート)ETFです。
- iシェアーズ 米国不動産 ETF(ティッカー:IYR)
- SPDR ダウ・ジョーンズREIT ETF(ティッカー:RWR)
利回り | 総資産(bil) | 経費率 | 回転率 | 銘柄数 | |
IYR | 2.81% | 5.07 | 0.43% | 13.0% | 115 |
RWR | 2.23% | 2.89 | 0.25% | 6.0% | 95 |
2019.3.23に作成
規模はIYRが勝っていますがRWRでも十分な規模でしょう。経費率はRWRが買っています。
分配金利回りはもう少し高いと思っていましたが今はそこそこの水準です。
高配当とは言えないレベルです。
後で説明しますが、IYRとRWRのリターンはの差は小さく、ジョーカーは経費の安いRWRをおすすめします。
ちなみにバンガードがだしているVNQというETFが米国では人気ですが、日本では許可の関係で販売されていません。
過去のリターン
2001年から2018年末までの長期チャート
IYR(青色)、RWR(緑色)、S&P500のETFであるIVV(赤色)の比較です。
- IYR(青色) 344.5%
- RWR(緑色) 300.0%
- IVV(赤色) 176.0%
長期の過去リターンでは不動産(リート)は株式に勝っています。
IYRとRWRではIYRが若干勝っていますが、同じような動きをしています。
2008年から2018年末までの10年チャート
- IYR(青色) 80.6%
- RWR(緑色) 79.9%
- IVV(赤色) 115.4%
期間をかえれば別の見え方となります。この期間では株式は不動産に勝っています。
別の言い方をすれば現在の不動産(リート)は株式に対して割安とも言えます。
IYRとRWRのデメリット
不動産(リート)のリスクはリーマンショックのような暴落時に株式以上に下落する可能性があります。
また株式ETFに比べると経費率が高いことも気になります。
しかし過去の実績では株式を上回るリターンをあげる可能性もあり、ポートフォリオに組み入れることを検討すべき資産だと考えます。
ETF以外に不動産(リート)へ投資する方法としてBAMへの投資があります。
過去実績ではBAMはIYRやRWRをアウトパフォームしています。
新興国についても現在過小評価されている可能性があり、今後米国株をアウトパフォームする可能性を秘めています。