ジョーカーの資産運用ブログ

米国株・資産運用・家計を中心に書いていきます

【BAM】ブルックフィールド・アセット・マネジメントは世界最大級のオルタナティブ投資会社

f:id:investmentblog:20190317210752p:plain

今回はカナダの投資会社であるブルックフィールド・アセット・マネジメント(ティッカー:BAM)についての記事です。

不動産への投資を検討する中で投資対象候補としてあがってきた銘柄となります。

 

  

ブルックフィールド・アセット・マネジメント(BAM)とは

ブルックフィールド・アセット・マネジメントは世界中のオフィスビル、商業施設、インフラ、再生可能エネルギー、未公開株に投資する投資会社です。

 

Brookfield- Global Asset Management – Invested in long-tem value | Brookfield

 

バリュー投資家としてのブルックフィールド

ブルックフィールド(BAM)の投資スタイルはバリュー投資です。割安資産を購入して管理し、拡大して保有もしくは有利な条件で売却しています。

 

例えば、リーマンショック時にBabcock&Brownという企業から世界中の過小評価された港湾、鉄道といったインフラ施設を購入し、景気回復に伴い 驚異的なパフォーマンスを示しました。

 

チリが投資家の関心がないフロンティア市場だった頃、ブルックフィールドは割安な送電施設を購入し10年以上かけて施設を拡大し、10年以上育てた後に16%の年率リターンで売却しました。

 

2014年から2017年のブラジルが不況に陥っている時期にはブルックフィールドは資本調達を急ぐ企業からガスパイプライン、高速道路を取得しました。

 

北米のエネルギー中流企業が2015年から2018年のエネルギー価格低下により苦境に陥っている時期には、ブルックフィールドはエネルギー輸送インフラを取得しています。

 

ソーラー開発者のSunEdisonが破産に転落した後、ブルックフィールドは魅力的な価格のソーラー発電施設および風力発電施設を多く購入しました。

 

小売業界がアマゾン等のEコマースからの圧力を受けていた2018年初め、ブルックフィールドはGeneral Growth Propertiesを購入しました。一部の優良資産は高い稼働率を誇っており、稼働率の低い資産は他のタイプの財産に再開発しています。

 

このように割安な条件で優良な資産を購入し強気相場の時に売却することで成長してきた企業です。

 

ブルックフィールド(BAM)の複雑な資本関係

ブルックフィールド(BAM)は4つのパートナー企業の支配株を保有しています。

 

  • ブルックフィールド・プロパティパートナーズ(BPY)
  • ブルックフィールド・再生可能パートナー(BEP)
  • ブルックフィールド・インフラストラクチャパートナー(BIP)
  • ブルックフィールド・ビジネスパートナーズ(BBU)

 

f:id:investmentblog:20190317200425p:plain

https://bam.brookfield.com/~/media/Files/B/BrookField-BAM-IR-V2/bam-brochure/q4/bam-investor-handout-redesign-q4-2018.pdfより

 

 

2019年3月に同じくバリュー投資家であるオークツリーの62%株式を取得すると発表しました。

 

https://bam.brookfield.com/press-releases/2019/03-13-2019-132118887

 

ブルックフィールド(BAM)の収入源は主に3つになります。

  • 実物資産への投資による収入
  • 機関投資家から資金を集め投資した際の管理報酬
  • 上記パートナー企業からの配当、管理報酬

 

過去10年間の業績推移

 

f:id:investmentblog:20190317201414p:plain

 

長期的には売上、利益ともに増加傾向にあります。

 

 

f:id:investmentblog:20190317203119p:plain

営業CFは当然プラスです。リーマンショック後にFCFがマイナスになっています。この時期に割安な資産へ投資をしたものと思われます。

 

f:id:investmentblog:20190317203256p:plain

 

株式数は2011年以降横ばい。配当は少しずつですが、着実に増加しています。

 

 

f:id:investmentblog:20190317203436p:plain

 

実物資産への投資のためROE、ROICは低めです。資金を使って買っているから当然です。

f:id:investmentblog:20190317203722p:plain

ブルックフィールドIRより

2018年の業績も好調です。

 

 

直近の株価チャート

 

f:id:investmentblog:20190317204043p:plain

BAM | SharpChart | StockCharts.comより

 

昨年末からの暴落時には当然ブルックフィールド(BAM)も暴落していますが、回復は早いです。

この価格で購入するのは悩むところです。

 

ブルックフィールド(BAM)への投資の注意点

ボラティリティが高くショックに弱い

 ブルックフィールドは借入=レバレッジをかけて実物資産への投資するため世界景気が悪化した場合、例えばリーマンショック等の危機が起こった場合には暴落するリスクがあります。

 

実際リーマンショック後(2007年末から2009年3月)のリターンではS&P500はマイナス53.9%に対してブルックフィールド(BAM)はマイナス66.72%とS&P500以上に下落しています。

 

f:id:investmentblog:20190317205314p:plain

 

f:id:investmentblog:20190317205348p:plain

 

海外での源泉徴収課税が15%と米国よりも高い

もう一つの注意点はカナダの企業であり米国よりも海外で海外源泉徴収課税が高い点です。15%と米国の10%よりも高くなっています。

 

幸いなことに不動産投資企業の割には配当利回りは低く、インカムよりキャピタルゲイン狙いの株式なので許容できると思います。

 

f:id:investmentblog:20190317210051p:plain

BAM: Dividend Date & History for Brookfield Asset Managementより