先週の株式相場は久々の絶好調で、改めて投資し続けることが重要であるということを思い出させる週となった。先週ノーポジだった場合の機会損失を考えただけでもぞっとする。
S&P500は50日移動平均は超えて200日移動平均へ届こうとしている。インベスターズ・ビジネス・デイリーによるとS&P500はFOMCのあった16日にフォロースルーデーを迎えており強気相場入りしたと判定している。ショートの買い戻しだけでなく、機関投資家の長期的な資金が徐々に市場に戻ってくることで更なる株価の上昇が期待できる環境となった。
今は株式の割合を増やす時期であり、特に下落率の高い成長株が最も魅力的な投資対象であると考える。例えばジョーカーはテスラ、エヌビディアを保有しています。エントリーの時期が早く含み損を抱えていたが、今ではプラスに転じている。
一方で、ロシア・ウクライナ問題は片付いておらず、インフレ等の影響がどの程度深刻になるかは未だ見極めることはできない。また10年と2年の金利差は0.26%まで縮小しており逆イールドのリスクもある。
このような状況下で今後の短期・中期・長期目線の投資態度を考えていきたい。
*短期は1ヶ月内、中期は1年以内、長期は1年以上を想定
まず短期的な目線では「買い」と考える。先週で市場の雰囲気は一変しており巨額の資金を扱う機関投資家が徐々に戻ってくると想定している。株価が上昇するにつれて戻り売りが待っているのも事実であるが、目先の市場環境は良好である。しかし不確定要素も多く数日でこの環境はがらっと変わるリスクもあり注意は必要である。
中期的な目線では「買い急ぎは厳禁。インフレ・金利上昇の影響を見極める」である。先週の上昇相場を経て金融相場から業績相場への移行が完了したとすれば、今後確認すべきは企業業績である。2022年Q1は原油高の影響を受けた時期でありコスト増の影響や、ロシア・ウクライナ問題によるサプライチェーンのへの影響も確認したい。決算を確認して足元業績、ガイダンスが良好であることを確認してからでも投資タイミングとしては遅くないだろう。
長期的な目線では「買い」と考える。米国企業は過去の様々な困難を乗り越えてきた実績もあり、現状の問題も解決していくであろう。
より長期の投資戦略を考えた場合、恐れなければならないのは次の大暴落である。市場サイクルを単純に考えた場合、長期の上昇相場は2つ、金融相場と業績相場がある。
- コロナショックによる大暴落(2020年2、3月頃)
- 金融相場(2020年4月から今まで?。金融緩和により株価上昇)
- 業績相場(今から?。企業業績が堅調のため株価上昇)
- 次の大暴落(いつになる?)
今は金融相場→業績相場への移行期であり、この移行期は株式投資の難易度が高まる時期である。ただし本当に怖いのは業績相場から金融相場への移行期に起こる大暴落である。過去のITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックといった大暴落は業績相場から金融相場への移行期に起こっている。次回の大暴落も今回の下落率とは次元の違う大暴落が起こる可能性が高い。
投資家は次回の大暴落への備えを業績相場の中で行っていく必要がある。今回は業績相場が短期で終わる可能性もあり、準備は早めにすることを勧めたい。