ジョーカーの資産運用ブログ

米国株・資産運用・家計を中心に書いていきます

景気後退に向かう世界でハイテク銘柄は再び光り輝く

今、世界は景気後退へ向かっているかもしれない。

 

コロナショック以降の大金融相場で2020年、2021年までは好調な相場環境だった。FRBも少し前までは「インフレは一時的」との認識で金利は低く保たれ、企業業績は堅調だった。これぞ金融相場といった感じだ。

しかし2022年になってから様子は変わってきた。通常、金融相場が終われば中間反落を経て業績相場に移行するはずであるが、今回は違うかもしれない。

 

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今、投資家が恐れているのは景気後退だ。そうなれば株価は大きく崩れるかもしれない。なぜこんな状況になっているかと言うと高いインフレ率が消費を崩してしまう可能性があるからだ。

 

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インフレ率が高い状況ではFRBも金融政策による景気刺激は難しく、むしろ金利を上げざるを得ない状況に追い込まれている。米国でも日本でもガソリン価格をはじめ多種多様な商品の価格があがって家計は節約モードを強いられている。このような状況は企業にダメージをじわりじわりと与えていくことだろう。

 

インフレ下ではバリュー系の銘柄が強く、最近好調な銘柄は

  • エクソンモービル(XOM)
  • シェブロン(CVX)
  • アッヴィ(ABBV)
  • ハーシー(HSY)
  • ドミニオンエナジー(D)
  • ロッキード・マーティン(LMT)

といった銘柄だ。いずれも成長を求められていると言うよりも、安定した配当や事業の安定性を重視する投資家が好む銘柄である。景気後退に陥ったとしても上記企業は配当等を通して投資家に報いることが期待されている。

 

逆に今はリーマンショック以降相場を牽引してきたハイテク系の銘柄が大きく下落している。ナスダックは20%以上下落しており既にベアマーケットに突入している状況だ。

S&P500の下落率が10%超だったことを考えるとハイテク比率の高いバスダックの落ち込み具合が大きいことが分かる。

 

もうハイテク系の銘柄がダメかと言われるとそうではないと思う。むしろインフレが進めば長期的に更にハイテク企業が必要になってくると思われる。

インフレの進行により企業は更なる合理化を進めなければならず、ハイテク系の企業が提供するサービスに対する需要が増加することが見込まれるからだ。

 

同時にインフレが進み景気後退に陥った場合は、成長力の強いハイテクが再度注目されるであろう。周りが成長できない時期に成長できる企業は目立つものである。金利の低下もハイテクとっては特に居心地がよくなる環境を提供するであろう。

そう考えれば今は業績は堅調だが株価が下がっているハイテク銘柄を調べる良い時期ではないかと思う。

 

さて、最後に一つ伝えたいことがある。

「今、世界は景気後退に向かっているかもしれないが、いつ景気後退に陥るかは分からない」ということだ。また「いつまで高いインフレが続くのか」という問いに対しても明確な回答はない。景気後退するはずだから株を全部売却するとか、インフレが続くはずだからエネルギーセクターに全て賭けるといった戦略は誤っている。

 

景気後退は今期くるかもしれないし、5年後かもしれない。誰もわからないことを考えるよりお企業の業績や内容を調べるほうが時間の使い方としては有意義である。