- 過去、逆イールド発生から株価は平均27%上昇
- ITバブル前は45.5%上昇している
- ピークまでの期間は1年以上
- 今、株は売るのは待ったほうがいい
- 1989年5月の逆イールド発生時
- 1998年9月の逆イールド発生時(前回逆イールド発生から9年4か月経過)
- 2006年2月の逆イールド発生時(前回逆イールド発生から7年5か月経過)
- 過去の逆イールド発生時のまとめ
米国では先週末に3か月金利と10年金利が逆転する逆イールドが発生し大きな話題となりました。
本日は、過去の逆イールド発生後におけるS&P500の株価推移について書きます。
逆イールドの基準としては3か月金利と10年金利が逆転するとしています。
株価データは下記サイトのデータを利用しています。
S&P 500 Historical Prices by Month
1989年5月の逆イールド発生時
1989年5月:313.90
1990年6月:360.39
1990年7月:360.03
1989年5月に逆イールドが発生した時のS&P500は313.90です。
逆イールド発生直後から株価が上昇しており、結局13か月後に株価がピークの360.39となりました。
ピークからの上昇率は14.8%とS&P500の株価リターンとしては高いです。
実体経済が景気後退となったのは1907年7月と逆イールド発生発生から14か月経過してからとなります。
1998年9月の逆イールド発生時(前回逆イールド発生から9年4か月経過)
1998年9月:1,020.64
2000年8月:1,485.46
2001年3月:1185.85
この時も逆イールド発生から株価は上昇しています。この時期はまさにITバブルの絶頂に向かう時期であり、逆イールド発生から株価ピークまで23か月の期間となり、上昇率はなんと45.5%です。
逆イールド発生したからと、株式を売却した投資家はこの上昇相場に乗り遅れたのです。
実体経済の景気後退は逆イールド発生から30か月経過してからとなりました。
2006年2月の逆イールド発生時(前回逆イールド発生から7年5か月経過)
2006年2月:1276.65
2007年10月:1539.66
2007年12月:1479.22
続いてリーマンショック前の逆イールド発生時です。この時期は逆イールド発生直後からの上昇ではなく、半年程度期間が空いてから上昇しています。
株価のピークは2007年10月と逆イールド発生から20か月経過しています。
この時の株価上昇率は20.6%とこちらもまずまずのリターンとなっています。
過去の逆イールド発生時のまとめ
過去3回の逆イールド発生から株価のピークまでの期間及び上昇率をまとめたものが次の表です。
過去3回のデータの平均をまとめました。
過去の逆イールド発生から株式相場は暴落どころか上昇しています。当然、その後暴落を経験していますが、暴落までは1年以上期間が空いています。
またITバブル前の上昇率は40%を超えており、この波に乗り遅れた投資家は周りが金持ちになるのをうらやましそうにみていたことでしょう。
逆イールド発生にビビってすぐに株式から逃げ出すのでなく、自分で定めた投資割合を守り投資していくのがいいでしょう。