ジョーカーの資産運用ブログ

米国株・資産運用・家計を中心に書いていきます

【CVS・WBA】米国ドラッグストア大手CVSとWBAが3年ぶり最安値

本日は暴落中の米国ドラッグストア大手であるCVSヘルス(ティッカー:CVS)とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(ティッカー:WBA)についての記事です。

 

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CVSヘルス(CVS)・ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)について

CVSヘルス(ティッカー:CVS)とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(ティッカー:WBA)はともに米国の大手ドラッグストアを運営している企業です。

2社の戦略は異なっています。CVSは医療保険、簡易診療所、薬剤給付管理(PBM)企業の買収を積極的に行っています。WBAは米国外のドラッグストアも拡大させています。CVSと異なりドラッグストアの事業を米国外に拡大させ成長させている企業です。

ともにアマゾン等のネット企業から攻撃を受けており、最近の株価は冴えません。しかし、株価評価は魅力的な水準であり、バリュー投資家に魅力的な投資機会を提供しています。

 

 

CVSヘルス(CVS)の株価と配当利回り

CVSヘルス(CVS)は52.93ドルまで下落しています。配当利回りは3.78%と比較的高い利回りを提供しています。直近のエトナ買収にともなう多額の債務負担が大きく、当面増配と自社株買いといった株主還元を控える方針であり、まずは債務圧縮が重要課題となっています。

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ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)の株価と配当利回り

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)は59.90ドルまで売られています。配当利回りは2.94%とCVSには劣りますが、43年の増配記録がある配当貴族銘柄でもあり今後の増配は期待できます。

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株価低迷の理由

多額の「のれん」の計上

2社ともM&Aに積極的であり多額の「のれん」が計上されています。

特にCVSは酷く資産の58.6%は無形資産(大半がのれん)です。直近期ではのれんの減損をおこなっており、今後も業績下振れのリスクがあります。

 

CVSのバランスシート(資産の部)の推移

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WBAはCVSに比べればましですが、2014年にヨーロッパのドラッグストア大手アライアンス・ブーツを買収したため無形資産が40%程度まで増加しています。

 

WBAのバランスシート(資産の部)の推移

 

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利益率の低下

2社に共通するのは利益率の低下です。売上はM&Aを行っていることから一貫して増収傾向ですが、利益率は低下傾向にあります。利益率が低下している企業はバリュートラップの可能性が高いので注意が必要です。

 

CVSの損益推移

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WBAの損益推移

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まとめ

CVSヘルス(CVS)及びウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)は現在魅力的な株価で売られています。利益率の低下や「のれん」の計上といったリスクがありますが、高齢化社会を迎える世界では、CVSやWBAといった企業へのニーズは今後もたかまっていくでしょう。

もし、どちらか1つ投資するとすればジョーカーはウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)を選択します。

理由は「のれん」の負担が小さく、債務負担も小さいからです。