- 第1Qの決算報告後にアップルは下落
- iPhoneの販売台数が伸び悩んでいるのが要因
- 販売台数伸び悩む要因を見ればあまり恐れることはない
- 長期投資家としてはiPhoneよりもサービス収入に注目したい
- 個人的にはApple Watchにも期待したい
- バリュエーションは魅力的
第1Q業績発表後の株価の推移
アップルは2月初旬に第1四半期の決算を報告しました。売上及びEPSは予想を上回る結果となりましたが主力のiPhone販売が予想を下回ったことで株価は発表後に下落しました。日本でもiPhone向け部品の発注が減少するとの話題で新聞にも掲載されていました。
さらにここ数日間の嵐のような相場にアップルも巻き込まれており株価は直近高値の180ドル前後から160ドル前後と約20ドル(11%)下落しています。
アップルの売上構造はiPhoneが約7割を占めています。従ってアップルはiPhoneの販売状況により株価が大きくブレる傾向があります。今回はiPhoneの売上は前年同期で増加していますが販売台数が減少していることがネガティブな印象を与えたようです。販売台数が減少した要因は前年同期で休暇日数が少なかったこと、iPhoneXの販売が延期したことが要因だと考えられます。それでもアップルは値上げによりiPhoneの売上をしっかり伸ばしています。
ジョーカーは値上げできるアップルの強さを改めて感じました。これこそ競争力のある企業の特徴だと思います。バフェットが粘着性があると表現したiPhoneを有するアップルはまさに「堀」を有しています。
ジョーカーは販売台数の減少についてはあまり心配していません。ティムクックCEOもiPhoneの販売については非常に楽観的です。休暇日数が少なかったのはどうしようもないことですし、iPhoneXの販売延期は今後の買い替え需要につながると思います。
長期的にはサービス収入に期待
2018年1月時点でiPhoneやiPad等は世界中に13億台あるようです。これは2年間で30%近く伸びているようで、このネットワークを利用したアップルストア、アップルミュージック、アップルペイ等のサービス料収入の伸びはアップルにとっての成長機会をもたらしています。
こちらの収入は前年同期比18%と順調に伸びています。サービス収入はiPhoneに次ぐ規模で第1Qだけで84億ドルの売上です。1ドル110円換算で9千億円超の売上を3か月で稼いでいます。もう規模が大きすぎて・・・。
アップルは様々な仕組みを作りサービス収入を伸ばしています。もちろんサービス収入の土台はアップル製のデバイスを多くの人が所有していることが前提でありiPhoneの販売台数は注意する必要があります。しかし、販売台数だけではアップルユーザー数の予想はできません。最近の充電の交換問題もあり一時的にiPhoneの販売台数は落ち込む予想されますがiPhoneの利用者にはかわりないです。また中古iPhoneはめちゃめちゃ売れてます。
そして一度iPhoneを利用した人はアンドロイドに切り替えにくいということもiPhoneユーザーに留まる可能性を高くします。
iPhoneのシェア低下は気になるところですが要因は新興国でのスマホ普及だと思います。iPhoneは高価で最初は安価なメーカーのスマホを買っている人が多いと思います。これが全体のシェア低下要因だと考えられます。これに対してIPhoneSE等の少し安いiPhoneを出して対抗しているのが現状です。
この安価なメーカーの保有者に余裕がでてきてiPhoneに切り替えが進めばiPhoneのシェアは伸びると思います(ジョーカーはそこまで伸びないのではと考えていますが)。
シェアが伸びなくても現状のiPhoneのネットワークを利用したサービス料収入はアップルの様々な戦略により今後伸びていくと思われます
個人的にはApple Watchに期待あり
今回の報告ではその他製品の伸びが大きいですね。このセグメントにはApple Watchが含まれています。今Apple Watchが売れています。単体で通信できるようになり飛躍的に便利になったからです。
スマホの次は何だろうと想像していますが、ひょっとしてディスプレイがなくなり腕時計から画面が飛び出てくるような未来になるかもしれません。そんな空想をしていました。
この市場もアップルのサービス収入につながるところだと思います。身に着けるデバイスにより様々なデータを取り込み、解析してサービスを提供する。携帯電話と腕時計ではとれるデータが全く違うと思います。またまたアップルのビジネスチャンスが広がる予感です。
魅力的なバリュエーション
アップルの成長期待は過小評価されているようで実績値でのPER16.5、予想PERで12.26で取引されています(yahoo financeより。)。S&P500は19倍近い値で取引されておりアップルは過小評価されていると考えられます。
iPhoneのような製品は商品のライフサイクルが早く将来のアップルの収益が大きく落ち込む可能性ももちろんあります。多くの株式が割高な指標となっている現時点ではアップルに割安感を感じます。
現在の価格では投資する価値があると思い追加投資を検討中です。