ジョーカーの保有銘柄の中でIBMに次ぐ問題児となったウォルト・ディズニー【DIS】について書きたいと思います。
- DISは独自の新しいストリーミングサービスを発表。ネットフリックスとの契約を終了へ。将来の収益力が不明瞭となる。
- パークス事業は好調だが最大の収益源であるESPNは収益力低下
- DISの過去平均PER19.6を下回る実績PER17.4で取引されている。予想PERは15.3と魅力的な水準まで下げている。
- エンターテインメント業界でありβは1.34と高い。景気後退時には大きく下げる可能性あり。
- ジョーカーのポジションは小さく株価下落の影響は軽微。事業の中身を考えればより下げた時にナンピン買いを検討したい。
ESPN事業の低迷を受けて新たな戦略へ舵をきる。独自のストリーミングサービスを発表へ
2012年からNetflixに一部の映画の独占放送権を提供してきたウォルト・ディズニーが、動画配信契約の打ち切りを発表した。
2016年に株式の33%を取得したMLB のストリーミング会社BAMTechの保有株を過半数に増やし、2019年から独自のストリーミング配信を開始する。視聴者のストリーミングサービスへの移行を受けての動きだ。
DISはアメリカのスポーツ放送ESPNが稼ぎ頭となっていましたが2017年6月の決算では利益が前年比22%落ち込んでいます。成長が見込めなくなったことが株価下落の要因です。これに対してDISは独自のストリーミングサービスを発表しましたが、こちらはどのように収益に跳ね返るにかが未だ分からない状況です。
ストリーミングはネットフリックスやアマゾン等が競争しており強いライバルが存在します。ストリーミングサービスの勝敗はコンテンツの強さに左右されるものだと考えられており、ライバルも独自コンテンツに多額の投資をしています。
この意味ではDISは十分に戦っていけると思います。何といってもディズニー映画は最強のエンターテインメントであるし子供から大人まで大人気です。ピクサーやアベンジャーズ、スターウォーズ等もあります。最強のコンテンツを武器に独自ストリーミングサービスへ顧客を誘導すれば勝てる!と思うのですがライバルも強いです。消費者の嗜好は多様化しておりディズニーのラインナップだけがすべてではなくマニアックな内容のアニメやお笑い、アマゾン等のストリーミング以外の付加価値といった多種多様な選択肢が消費者に受け入れられる世界になるかもしれません。そうなればディズニーのコンテンツは「一定のファンには受け入れられるが他の層には届かない」といった感じになるかもしれません。
現在の株価は割安感あり。打診買いにいいタイミング
現在のバリュエーションは割安感ありです。しかし、今後のメディア関係の収益状況等が更に悪化して更に下落する可能性もあります。このようなタイミングでは打診買いをオススメします。将来の成功に対して自信がある方は一気に投資してもいいかもしれません。しかしエンターテインメント業界のβは高く株価の変動リスクは大きいことを勘案する必要があると思います。
ジョーカー投資方針
DISに対してのポジションは大きくないのでダメージも小さいです(逆にIBMは大失敗です)。ナンピン買いしてもいいのですが今はβを抑えたいこともありもう少し下がった場合に追加購入を検討したいと思います。
ディズニーのコンテンツはジョーカーの周囲でも大人気なので将来的にも生き残る企業だと確信しています。本当に子供から大人まで魅了しています。売却はせずに様子を見たいと思います。